更年期障害とは?
卵巣の機能が低下し、それに伴ういろいろな症状がでます。
症状は年々変動していくので、それに伴い対応していくことが大事です。
症状は?
以下のような症状があります。
- 月経異常(希発月経、不正出血)
- 自律神経失調の症状(顔のほてり、のぼせ、異常発汗など)
- 精神神経症状(だるい、不眠、不安、うつうつ、物忘れなど)
- 生殖器の萎縮症状(外陰のかゆみ、性交障害、尿失禁など)
- 高脂血症、心血管系疾患(動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、脳卒中など)
- 骨訴訟症(腰痛、腰が曲がる、骨折など)
治療方法は?
自立神経失調の症状にはホルモン補充療法が効果的です。
一時的にでもホルモン剤を使用すると快適に過ごせます。
その他の症状には漢方療法、精神安定剤などが効く場合もあります。
自覚症状がなくなっても、高脂血症、骨粗鬆症もあるので、一般的な健診もしていくことが大切です。
ちなみに、ホルモン補充療法には、いいことがたくさんあります。
例えば、自覚症状の緩和、認知症の予防、心血管疾患リスクの減少などがあります。
できれば、更年期早いうちに5年以内の投薬を試してください。
ホルモン補充療法ができない人、希望しない人にはエクオールというサプリメントもあります。
更年期を上手に乗り切り、「元気なおばあちゃん」になりましょうね。
Q & A
Q:「閉経」って、どんな状態のことですか?A:12か月以上月経がこない状態です。子宮摘出後の方は採血すると診断できます。
Q:なぜ、卵巣ホルモンが出なくなるのですか?
A:卵巣の中にある卵子からエストロゲンが放出されます。お母さんの胎内にいるときから卵子は減少し続けて、50歳ころ全て消失します。そうするとエストロゲンが放出されなくなり、閉経となります。
Q:精神神経症状にもホルモン剤は効果ありますか?
A:症状の改善は少しあるかもしれません。ホルモン剤は、ホットフラッシュや異常発汗によく効きます。
Q:ホルモン剤にはいろいろ種類があるけれど、どうやって選べばいいでしょうか?
A:通常エストロゲンとプロゲステロンを併用します。内服、貼り薬、塗り薬があります。貼り薬、塗り薬の方が、血栓症などの副作用が少ないと言われていますが、皮膚トラブルの副作用があります。それぞれの患者さんと相談して決めていきます。