2016年1月12日

更年期障害

更年期障害とは?

卵巣の機能が低下し、それに伴ういろいろな症状がでます。
症状は年々変動していくので、それに伴い対応していくことが大事です。


症状は?

以下のような症状があります。
  • 月経異常(希発月経、不正出血)
  • 自律神経失調の症状(顔のほてり、のぼせ、異常発汗など)
  • 精神神経症状(だるい、不眠、不安、うつうつ、物忘れなど)
  • 生殖器の萎縮症状(外陰のかゆみ、性交障害、尿失禁など)
  • 高脂血症、心血管系疾患(動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、脳卒中など)
  • 骨訴訟症(腰痛、腰が曲がる、骨折など)


治療方法は?

自立神経失調の症状にはホルモン補充療法が効果的です。
一時的にでもホルモン剤を使用すると快適に過ごせます。

その他の症状には漢方療法精神安定剤などが効く場合もあります。
自覚症状がなくなっても、高脂血症、骨粗鬆症もあるので、一般的な健診もしていくことが大切です。




ちなみに、ホルモン補充療法には、いいことがたくさんあります。

例えば、自覚症状の緩和認知症の予防心血管疾患リスクの減少などがあります。

できれば、更年期早いうちに5年以内の投薬を試してください。

ホルモン補充療法ができない人、希望しない人にはエクオールというサプリメントもあります。

更年期を上手に乗り切り、「元気なおばあちゃん」になりましょうね。

Q & A

Q:「閉経」って、どんな状態のことですか? 

A:12か月以上月経がこない状態です。子宮摘出後の方は採血すると診断できます。

Q:なぜ、卵巣ホルモンが出なくなるのですか?


A:卵巣の中にある卵子からエストロゲンが放出されます。お母さんの胎内にいるときから卵子は減少し続けて、50歳ころ全て消失します。そうするとエストロゲンが放出されなくなり、閉経となります。


Q:精神神経症状にもホルモン剤は効果ありますか?

A:症状の改善は少しあるかもしれません。ホルモン剤は、ホットフラッシュや異常発汗によく効きます。


Q:ホルモン剤にはいろいろ種類があるけれど、どうやって選べばいいでしょうか?

A:通常エストロゲンとプロゲステロンを併用します。内服、貼り薬、塗り薬があります。貼り薬、塗り薬の方が、血栓症などの副作用が少ないと言われていますが、皮膚トラブルの副作用があります。それぞれの患者さんと相談して決めていきます。