2016年12月16日

先天性風疹症候群


風疹に免疫のない女性が妊娠初期に風疹にかかると、赤ちゃんにもウイルスが感染して先天性風疹症候群という障害を引き起こします。
3大症状は
  • 先天性心疾患
  • 難聴
  • 白内障

 (出典:厚生労働省

他の症状としては低出生体重児、血小板減少による紫斑病精神発育遅滞などがあります。
赤ちゃんに感染してしまうと妊娠中の治療法はありません。
産まれてきてから、症状にたいして治療していきます。

特に妊娠2か月までにお母さんが感染すると3大症状が出やすく、妊娠か月以降は難聴が多いとされています。

妊娠6か月以降の感染では赤ちゃんへの影響はでません。
風疹の症状は、発熱、発疹、リンパ節の張れですが、症状があまり出ない人もいます。

春に流行する病気です。

妊娠したら、人ごみに行かない、手洗い、うがい、マスクなどで感染予防することも大事です。

日本では2012年から2013年に風疹が大流行して、40人以上の赤ちゃんが障害を持って生まれてきました。

この流行では、風疹にかかった8割が成人男性であり、そこから免疫のない妊婦さんに感染したのです。

なぜ成人男性が風疹に罹るのでしょうか。

これは、日本のワクチン接種制度によるものです。

現在は幼児期に2回風疹のワクチンを公費で接種できますが、26歳以上の方は、1回のみ接種の年代、女性のみ接種していた年代、接種の機会がなかった年代があります。

また、最近では海外からの輸入例が散見されています。

風疹の予防接種がすすんでいない海外に出張あるいは旅行し、感染して帰国、そこから感染が広まってくるのです。

2013年の大流行を受けて、国でも感染予防のために大人にも予防接種を呼び掛けています。

特に、妊娠希望のある女性、そのご家族には公費による助成があります。
あなたの予防接種で、妊婦さんへの感染を減らし、赤ちゃんの障害を減らせるのです。

風疹のワクチンを打ちましょう。