性交渉によって感染する病気はいろいろあり、セックス、オーラルセックス、アナルセックスなどあらゆる性行為で感染します。
今回は、性器クラミジア感染症、淋菌感染症、性器ヘルペス、尖圭コンジローマについてお話しします。
2002年をピークに性器クラミジア感染症、淋菌感染症は減少傾向にあり、近年は横ばいとなっています。しかし、10歳台、20歳台の感染者はいまだに多く、いろいろな問題を引き起こします。
1. 性器クラミジア感染症
クラミジアトラコマティスという病原体により感染します。女性の80%が無症状なので、知らないうちに感染している可能性があります。
子宮頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎、肝周囲炎に伸展することがあり、不妊症、流産・早産、産道感染(新生児結膜炎、新生児肺炎)の原因となります。
子宮頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎、肝周囲炎に伸展することがあり、不妊症、流産・早産、産道感染(新生児結膜炎、新生児肺炎)の原因となります。
クラミジアと同様に子宮頸管炎、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎、肝周囲炎に伸展することがあり、不妊症、流産、早産、産道感染の原因となります。
薬剤耐性が問題となっており、治癒に時間がかかる場合があります。診断された場合はパートナーも同時に治療しないといけません。
薬剤耐性が問題となっており、治癒に時間がかかる場合があります。診断された場合はパートナーも同時に治療しないといけません。
3. 性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルスにより感染します。外陰部に痛みを伴う浅い潰瘍、水泡ができます。発熱、全身倦怠感を伴うことがあります。
感染すると神経節に潜伏し、たびたび活性化して症状がでます(再発)。治療は抗ウイルス薬内服です。
感染すると神経節に潜伏し、たびたび活性化して症状がでます(再発)。治療は抗ウイルス薬内服です。
4. 尖圭コンジローマ
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV6型、11型)により感染します。外性器や肛門周囲に2~3mmのイボが多発します。痛みやかゆみはありません。
産道感染(若年性再発性呼吸器乳頭腫症)の原因となります。治療には塗布薬、外科的治療があります。
コンドームを使用することで、STDの多くは予防できますが、オーラルセックスで感染することもありますので注意が必要です。
知らないうちに感染していたり、感染させてしまったりしているかもしれません。
今はネットでも検査キットが購入できます。病院を受診するのに抵抗がある方は、そのようなものを利用してもいいかもしれません。
自分の体はもちろんですが、大切なパートナー、家族をSTDから守りましょう。
Q: ワクチンで予防することはできるのですか?
A: 尖圭コンジローマだけは、HPVワクチン(4価)で予防できます。その他の病気はワクチンがありませんので、自分で予防することが大事です。